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育成の考え方 2024

  • 執筆者の写真: 蛸澤
    蛸澤
  • 2024年9月4日
  • 読了時間: 8分



こんにちは


今回は、今までチタノタを室内で育ててきた経験の中で

固まってきた考え方をまとめました

とはいえど、チタノタの育成法はどんどん更新されており

発展途上なので

育成のヒントになれば程度でお読みください。


■光について


室内育成なので、LEDライトを使用しています。

まず、LEDライトはどれを使えばいいの?

という問題が出てくると思います。

私が使っているLEDライトを紹介して、ご自身の購入に活かしていただければ幸いです。

(安い順番で紹介します)


まずLEDの性能基準を簡単に平たく説明します。


■消費電力=小さい方が電気代が安い

■LUX / PPFD=LUXは可視できる明るさ PPFDは見えない光も含めた光の総量の値

 基本はLUXで判断でもいいと思います。

基準としては 子株2.5万〜4万LUX 大株8万〜10万LUX 

 大株の場合はPPFDが1000を超えるであろうものを使用します。

■LEDチップ / 基本的には数が多い方が良いと思います。

 特にUV-A(315-400nm)UV-B(280-315nm)のLEDチップが多く含まれているものは良い。

価格が上がると光の中身(660nm以下の光)が多くなりPPFDが上昇する傾向が高いです。

■その他

・調光機能は便利です。光が強すぎるのも結構不便な時があるので

 調光機能があれば、子株〜大株まで1つのライトでお供できます

・LEDチップはサムスンのEVOや301など色々な種類のものがあります

 上位版は消費電力と光量のコスパがよいものになるのですが、明記されていない海外製  のものは注意しましょう。



1,BRIM(ブリム) PANEL A



¥3,946

サイズ:30cm x 30cm

消費電力:45W

PPFD:20cm時 349-532

特徴:圧倒的に安い!

調光:なし


PPFDは低めですが、株にめっちゃ近づければLUX的には8万ほど出てるので

中株もかなりしっかり形作りつつ育ってくれます。

(ライトとの距離が近くなると、熱による葉焼けリスク高まるのででしっかり風当てたりしましょう)

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これはBRIMライトだけで育てられたハデスです。

上が子株時代で、半年後が下

まだ中株ですがかなり良いですよ。



2.HOMUTE 1200W 植物成長ライト



¥6,499

サイズ:40cm x 30cm

消費電力:120W

PPFD:20cm時 僕の計測で3万〜7.7万ルクス

特徴:わりと広範囲で安い!調光もある

調光:あり


これは子株〜中株に使用している謎メーカーのLEDパネルなのですが

理想のサイズだったのでリスク覚悟で購入!

結果かなり良かったです。チップもサムスン281b+ですし

調光機能があり近づければMAX10万ルクスくらいは余裕なので

子株〜大株手前までこれでいけないこともない?と思ってます。

ウチでは20cmくらいの距離で使っていますが中央部分で77.5万ルクス

計測しました。



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3.BRIM(ブリム) PANEL X




¥11,232

サイズ:29.4cm x 27cm

消費電力:Max 100W

PPFD:20cm時 669-1171

特徴:コスパ良い、この価格帯のパネルライトではあまり見ないPPFD値

調光:あり


この商品は最近発売されたので、みんなの思いをカタチにしてくれた感満載のLEDパネル

値段はそこそこになってしまいますが

大株から子株までしっかり育ててくれることは間違い無いと思います。

いま、2枚購入して観察中です。




4.Kaiju Plant 植物育成ライト 怪獣フレア301



¥22,800

サイズ:35cm x 35cm

消費電力:Max 120W

PPFD:20cm時 638-1333

特徴:大株にも対応した高PPFDで、調光機能あり しっかりした製品

調光:あり


これは、大株もパネルライトで育成するために購入

高PPFDなのでこれあれば安心って感じの若頭的存在。

育成にハマって序盤で購入したので、今となっては価格と性能は中途半端な印象

とは思ってます。これならもう1つ上の怪獣フレアEVOの方が良いかな!



5.Kaiju Plant 植物育成ライト 怪獣フレア evo





¥32,800

サイズ:35cm x 35cm

消費電力:Max 150W

PPFD:20cm時 1144-2450

特徴:化け物PPFDですこれあれば良いくらいの性能。

調光:あり


これは僕のメインLEDパネルライトです。

なによりもPPFD1144〜2450なので、大株もこれ1枚で複数育成可能なのがやばいです。

もちろん調光機能あるので、子株から大株まで余裕です。

コスパかなり良いと思います。




6.Helios Green LED PRO Booster





¥37,400

サイズ:218cm x 355cm

消費電力:Max 100W

PPFD:30cm時 1851

特徴:超広範囲LEDです

   面積とワット数のコスパ最強です。予算が許すなら全部これにしたい

調光:あり


言わずと知れたヘリオスグリーンの上位モデルです。

コンパクトなのですが、かなり広範囲に光が行き渡るので

LEDにありがちな照射ムラが起きにくく安定したまさにproっぽいLEDです。

大株用に最近購入したのでまだ結果は出ていませんが、問題なく育ってます。


うちのLEDは上記の種類を使用しています。

やはりコスパで選びたいよねと言うところ、参考になさってください。

調光機能は正直合った方が後々絶対良いと思います。


話を光について戻しますと

光というのは「筋トレ」的なものだと考えていて

水や肥料が、「食事」

食事を食べてしっかり筋トレをすればどんどん発達していきます。

逆に、筋トレか食事のどちらかが偏ると問題が起こります。

例えば、栄養ないのに筋トレしすぎてオーバーワークになったり

筋トレで消化できない量の食事を摂るとメタボになったり。


■筋トレしすぎ=光の当てすぎによるいくつかの問題を挙げると

・葉が赤くなる

光合成が抑えられてしまいます

アガベの感情的には水も栄養も足りてないのに光合成どころじゃないって

そもそも光合成は栄養ないとできないし。

葉緑体OFFります的な行動、光合成が行われないと成長ビタ止めになります。

・葉焼け

葉温の上昇などで葉が焼けてしまい大きな傷になってしまいます

個人的には、まあしょうがないかくらいの軽傷だと考えていますが

大株になると完成度が下がって悲しいことになります。

光を弱めたりして調整しましょう、夏場多いです。


■食事食べすぎ=水 / 肥料やりすぎ

徒長

アガベにとって徒長は取り返しがつきません

子株や中株ならまだしもそれ以上の株だとまじできついです。笑

水と肥料をあげると、光合成が活発になります。

しかし光が弱い、照射時間が十分でなく 光合成で使いきれていない余剰分は

無駄な肥大化を促してしまいます。特に窒素は。

なので光の強さに合わせた育成ルーティーンを目指しましょう。


・根腐れ

これは、水だけの問題ではなく用土も関わりますが

単純に根も呼吸しますのでずっと濡れたまま且つ水捌けが悪い用土だと

腐って死にます、なんかザリガニを思い出す香りがします。

腰水したい場合はしっかり風を送りましょう。


結論は

光の強さに見合った、灌水頻度と施肥頻度を徹底しましょう!

バランスです。

その大きな2つの要素に、風量、気温、湿度、肥料の種類、用土という

補助的要素でフォローしていく感覚で育成してから調子がよい株が増えました。



■風について


風は、最初はなんとなく当てていましたが

今は、重要な要素だと考えています、環境を整えてくれる補助的なものとして。

夏は葉温を下げたり、腰水株たちの蒸れを抑えてくれたりとなかなか重宝します。

スポットライトやパネルライトを至近距離で照射しているので、風をしっかり当てる前は

けっこう葉にダメージ入りやすかった印象です。


毎日灌水したい子株や発根管理株も、夏は株元や下葉がふやけたりしだして…

逆に水を抑えると次は水切れで枯れるし…ってなことが起きていましたが

しっかり目に風を与えると安定して体調を保ってくれた実感があります。



■肥料


今使用している肥料は

・ハイポネックス微粉

・ホストップ

・カーボリッチ


活力剤は

・リキダス

・ボンバルディア

・HB-101


くらいを週に2回ほどの施肥頻度でローテーションしています。


同時進行で、同一TC株で同一環境での数ヶ月間の実験を行った結果

(週に1回灌水時に施肥)



ハイポ / リキダスが最速の成長でした。

特に徒長もすることなく、健康的にも一番良さそうです。

安価で手に入る肥料が最良の結果を残したのは嬉しいことです。

写真を見てもわかるように肥料なしは結構しんどい結果になってます。


この結果を受けて肥料は必要だと実感しました

あくまで子株の成長を最大限効率化するにあたっては!



■水やり


私の場合は、週の1/3ほどは腰水状態で1-2日が鉢内が乾いた状態です。

月火水(腰水)木金(半乾き)土日(乾く)な感じで。

かなり乾きやすい環境にしつつ、水はかなり多めにあげています。


光と風がしっかりあれば

毎日灌水するのもおすすめだと考えています。

しかし、毎日腰水はリスクがあります。


ずーっと腰水をしていたときは調子を落とした株も多々あったので

頻繁に水やりするにしても、結構乾きやすいような環境を維持して

乾くタイミングを作ってあげるイメージで調整しています。


万年腰水は成長がはやいとされているのですが

私は結構難しいな〜とは思いました、多分上手い人が環境作れば

いけるのかもですが!


子株、中株に関しては水を切って絞って育てるみたいなことは

しなくていいと考えています。 ただただ成長が遅くなるし

葉の色も悪くなるだけなので。


■育成鉢


これに関しては、サークリングが起こらないもの=スリットや段差・突起があるもの

をオススメします。

主根は障壁にぶつかってそのタイミングで側根を伸ばしはじめるのですが

側根が発生する契機を得ずに主根が終着点を求めてぐるぐる永遠に伸び続けるような現象を

サークリングといいます。アガベ以外の植物でもこれは悪きものとされています。

そんな主根の進撃を止めるために障壁としてスリットや段差がついた鉢を使うことが望ましいです。


スリットは主根がそこから出ると、光を感じて成長をやめます

段差は、主根がそこで行き詰まり成長をやめます

こういったようにスリットや段差がたくさんある鉢は



プレステラシリーズ(子株〜中株は90~105がおすすめ)



スリットポット 4〜5号鉢 (中株〜大株用)




などで私は管理しています。

そして、この4-5号鉢で根をしっかり作ったあとは

陶器の鉢で植え替え頻度を下げて完成へと向かわせるような流れになっています。


逆に結構小さな子株は2.5号のスリット鉢で管理しています。



次回は、薬剤や植え替えについて

書きたいと思います。

長い間お付き合いありがとうございました。






 
 
 

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